屋根の板金が浮いていると言われた!どんな状態なの?注意点も解説

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆!

本記事はこんな人にお勧めします。

屋根の板金が浮いているのはどんな状態なのかを知りたい

屋根の板金が浮いていると突然言われたときの注意点を知りたい

屋根の板金が浮いていると言われたけれど本当に修理が必要なのか知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は「屋根の板金が浮いているのはどんな状態かを知りたい」「屋根の板金が浮いていると突然言われたときの注意点を知りたい」という方に向けて解説しています。

屋根の板金が浮いていると突然言われても、どんな状態でどんなリスクがあるのかわからないですよね。
屋根の板金は、屋根の中でも負荷のかかる場所を金属の板などで補強している屋根の中でも重要な場所です。
そのため、定期的に点検が必要な場所ですが、「屋根の板金が浮いている」と言ってくる飛び込みの営業をしてくる悪質な業者もいるため注意が必要です。

本記事では、屋根の板金が浮いているのはどんな状態なのかや指摘されたときにどんなことに注意すれば良いのかなどを解説しています。
写真などを用いてわかりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてくださいね。

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屋根板金絡みの詐欺が増えています!!(動画で解説しています)↓

屋根の板金とは?

屋根の板金とは屋根の周辺部分に使用される主にガルバリウム鋼板製の金属板のことです。

役割としては、屋根周辺部からの雨水浸入をふせぐことです。

屋根の周辺部分は雨水が浸入しやすいので、浸入口を板金で大きくおおっています。

屋根の板金の種類は大きく5つあります。

  • 棟板金・・・屋根の頂部(棟/むね)に使用する板金
  • 谷板金・・・屋根の谷部(谷/たに)に使用する板金
  • 軒先水切り・・・屋根の軒先部(軒/のき)に使用する板金
  • けらば水切り・・・屋根の端部(けらば)に使用する板金
  • 雨押え水切り・・・屋根の壁際に使用する板金

 

これらの中で、「屋根の板金が浮いている」と言われる場合は、棟板金のことを指しますので、以下、棟板金のことを中心に説明します。

 

屋根の板金が浮いている状態とは?

屋根の板金(棟板金)は、10年くらいで浮いてしまうことがあります。

上の写真のように棟板金の一部が屋根から浮いた状態になります。

原因としては、強風にあおられたことが考えられます。

板金が浮いているいる状態を放置していると、次の台風などの強風で、板金が飛ばされて、人や物を傷つけてしまうリスクがあります。

棟板金が浮いてくる要因として、棟板金の釘が抜けて(浮いて)しまうという理由が多いので、次の章で詳しく解説していきます。

 

屋根の板金の釘が浮いている状態とは?

屋根の板金(棟板金)は棟板金の側面に釘留めしています。

上写真のように側面から釘が10mm程度浮いている状態のことを言います。

大体の現場では、全部の釘が浮いているわけではなく、所々、浮いていることが多いです。

棟板金の中側にはぬき板が屋根面に留め付けられています。

そのぬき板へ棟板金の側面を押さえつけるように留め付けます。

釘が10mm程度浮いたとしても、まだ、10mm以上はぬき板に入っているため、すぐに飛散してしまうことはありません。

次回の台風までに補修すれば、問題はありません。

釘浮きの原因としては、板金が戻ろうとする力(スプリングバック)が釘に働くため、経年(10年程度)で釘が浮いてくる可能性があります。

また、ぬき板が水分で劣化することで、釘の保持力が低下することも釘浮きの要因となります。

 

屋根の板金が浮いていると言ってくる業者に注意しよう

屋根の板金が浮いている状態は、修理が必要な状態です。

しかし、悪徳な飛び込み営業・訪問販売業者が言う決まり文句は「屋根の板金が浮いている」です。

この場合、屋根の板金が浮いていてもいなくても指摘してきます。

飛び込み営業・訪問販売業者に「屋根の板金が浮いている」と指摘されたときの注意点をあとから章で解説します。

 

屋根がパカパカしていると言われるケースもある

「屋根がパカパカしている」と言われる状態とは、屋根の板金が浮いて外れかかっている現象を表現しています。

屋根がパカパカしている状態を放置しておくと、次の台風などの強風で棟板金が飛ばされて、人や物を傷つけてしまうリスクが高いです。

また、風雨で屋根の棟部(屋根の頂部)の防水シート上に雨水浸入し、やがて雨漏りが発生するリスクも高いです。

本当にパカパカしている状態であれば、すぐにでも補修が必要ですが、悪徳業者の詐欺の手口として言われるケースもあり厄介です。

 

屋根がパカパカしている状態について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根がパカパカしている状態とは?注意点や修理方法を屋根屋が解説

 

屋根の板金が浮いていると指摘されたときの3つの注意点

屋根の板金が浮いていると指摘されたときの3つの注意点を紹介します。

  1. 屋根に上げない
  2. すぐに契約しない
  3. 別の業者に見てもらう

 

次の章から詳しく解説していきます。

 

【浮いていると言われたときの注意点】①屋根に上げない

屋根には絶対に業者を上げてはダメです。

突然、屋根の板金が浮いていると言われても何のことかわかりませんし、見えないことも多いです。

他のところも含めて屋根を点検すると言って、訪問販売業者は屋根に上がろうとします。

業者を屋根に上げてしまうと、不具合がないのに修理が必要と言われたり、屋根材をわざと壊されたりするリスクがあります。

お客様は屋根に上がることができないので、圧倒的に不利です。

板金が浮いていると言われても、絶対に屋根には上がらせず、屋根の現状を必ず地上から説明してもらってください。

 

【浮いていると言われたときの注意点】②すぐに契約しない

悪質な飛び込み営業・訪問販売業者は、お客様に、考えたり他人と相談する時間を与えず、そのまま契約に持ち込もうとします。

必ずすぐに契約しないようにしてください。

今だけのキャペーンや期間限定の割引は、悪徳業者の手口ですので、だまされないように注意しましょう。

「すぐ近くの現場の足場を移動するから」など、足場が高いというお客様のイメージにつけ込んで、言葉巧みに契約に持ち込みます。

とにかく、誰かに相談することを心掛けてください。

屋根修理の詐欺について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

屋根修理の詐欺に気をつけて!代表的な5つの手口と対策を徹底解説!

 

【浮いていると言われたときの注意点】③別の業者にも見てもらう

屋根の板金が浮いていると言われた場合、突然やってきた業者の点検と見積もりだけでの契約はやめておきましょう。

修理の必要の有無も含めて、他の業者にも点検してもらい、複数の業者から見積もりをとる相見積もりが重要です。

他の業者にも点検してもらうことで、より客観的に現在の屋根の状態を把握できます。

相見積は金額の比較だけではなく、点検内容の比較、修理の有無の比較、修理内容の比較をして、選ぶことが重要です。

他の業者からも話を聞くことで屋根の知識がさらに身につくメリットがあります。

業者によって、見解が異なることが多いようなのでよく検討されることをオススメします。

 

悪質な飛び込み営業の手口を知っておこう

「屋根の板金が浮いている」と営業してくるパターンに似ているケースを併せて紹介します。

  • 「瓦がズレている」と言ってくる
  • 「屋根板金が浮いている」と言ってくる
  • 「屋根が壊れている」と言ってくる
  • 「屋根が剥がれている」と言ってくる
  • 「瓦が外れている」と言ってくる

 

また、悪質な飛び込み営業の代表的な手口も紹介します。

  • 不安をあおる
  • 無料で診断すると言う
  • キャンペーン中だと言う
  • 火災保険の利用を勧める
  • 大幅な値引きがある

 

悪質な飛び込み営業の手口について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

屋根修理の飛び込み営業は悪質!5つの手口と見分ける方法を解説!

 

屋根修理の強引な営業の断り方

屋根修理の強引な営業の断り方を紹介します。

  • 居留守を使う
  • 相手の身分を聞く
  • 記録に残す
  • 身内に修理業者がいると言う
  • 悪質な場合は警察を呼ぶ

 

最近の屋根修理の強引な営業は、SNSで緩くつながり、離合集散を繰り返す犯罪集団「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」化している可能性もあるそうです。

悪徳業者、犯罪集団の場合、最後は警察を呼ぶことまで考えなければならない可能性があると認識を持ってください。

業者と接触した最初の段階で、きっぱりと断ることをオススメします。

屋根修理の強引な営業の断り方について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理の強引な営業の5つの断り方とは?断るための心得も解説

 

もしも契約してしまった場合はどうすればいい?

もし飛び込み営業・訪問販売で契約してしまったときに後悔した場合は、すぐに対応しましょう。

飛び込み営業・訪問販売の場合は、「クーリングオフ」という制度があります。

契約日から8日以内であればクリーングオフすることを業者に伝えれば、無料でキャンセルできます。

注意点としては、訪問販売はクーリングオフの制度が適用されますが、webやテレビコマーシャルなどを見て、業者を呼び出した場合は、訪問販売ではなくなるので、クーリングオフが適用されません。

悪徳訪問販売業者がテレビコマーシャルをする事例も増えてきていますので、すぐに契約しないようにしましょう。


屋根修理などの契約に関してのトラブルについて、専門窓口への相談(消費者ホットライン188・住まいるダイヤル0570-016-100)という選択肢もあります。(無料相談です)

 

屋根の板金が本当に浮いていたら?

もしも本当に屋根の板金が本当に浮いていたら、信頼できる専門業者に依頼して、屋根修理の必要があります。

浮いているかよくわからない不安な場合も、信頼できる業者に点検してもらうべきです。

棟板金の補修や改修の方法としては、棟板金の浮いた原因によって異なります。

浮きの症状が軽く、棟板金を留めているぬき板が劣化していない場合は、釘の打ち直しやビスへ交換する補修となります。

浮きの症状がひどく、棟板金を留めているぬき板が劣化している場合は、ぬき板から棟板金までを取替えする補修が必要です。

 

屋根の板金の浮きを修理するための費用を安くする方法

屋根の板金の浮きを修理する費用を安くするためにも、複数の業者に見積もりを依頼する相見積もりを行うべきです。

相見積もりは、複数の業者に依頼することになるため、屋根の診断結果や補修方法の提案内容もバラバラで、単純な金額比較とはなりません。

最も安価な補修方法の提案が正しいとは限らないのです。

最安値の見積もり金額を選ぶというよりは、自分の考え方に合った信頼できる業者を見つけるための手段と考えましょう。

棟板金の修理費用目安をご紹介します。

修理内容修理費用目安
釘・ビスの打ち直し50,000~80,000
棟板金の交換工事100,000~200,000

※足場費用を除く

 

見積もりの仕方について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根の見積もりの仕方!3つのコツを屋根屋が詳しく解説します

 

屋根の板金の浮き以外にも気をつけたい不具合

屋根の板金の浮き以外にも気をつけたい不具合を紹介します。

  • 屋根材のヒビ割れ、破損や剥がれ
  • 塗装の剥がれやコケの発生
  • 瓦屋根の漆喰のはがれ
  • 瓦屋根の旧工法での留め付け
  • 雨樋のオーバーフロー

 

これらの屋根の不具合も屋根修理を行うきっかけとなるサインとなります。

そのまま放置すると雨漏りや自然災害による被害につながりますので、メンテナンスのサインを見逃さないようにしましょう。

 

【まとめ】屋根の板金が浮いていると言われても動揺してはいけない

屋根の板金とは屋根の周辺部分に使用される主にガルバリウム鋼板製の金属板のことです。

屋根の板金の種類は大きく5つありますが、「屋根の板金が浮いている」と言われる場合は、棟板金のことを指します。

  • 棟板金・・・屋根の頂部(棟/むね)に使用する板金

 

板金が浮いているいる状態を放置していると、次の台風などの強風で、板金が飛ばされて、人や物を傷つけてしまうリスクがありますが、雨漏りなどがすぐに発生することは少ないです。

緊急性は少ないので、業者選びをしっかり行いましょう。

屋根の板金が浮いていると指摘されたときの3つの注意点を紹介します。

  1. 屋根に上げない
  2. すぐに契約しない
  3. 別の業者に見てもらう

 

相見積では金額の比較だけではなく、点検内容の比較、修理の有無の比較、修理内容の比較をして、選ぶことが重要です。

業者によって、見解が異なることが多いようなのでよく検討されることをオススメします。

 

屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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